NPO法人 川崎市視覚障害者福祉協会

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視障協一泊研修旅行の報告(平成22年10月)

 視障協では視覚障害者相互の親睦と交流を深めることを目的とし、 平成22年10月17日(日)~18日(月)一泊研修旅行を行いました。

 行き先は「熱川温泉と日本盲導犬総合センター」です。

 参加者は、早朝6時30分の川崎市役所前から、武蔵小杉駅前、高津区役所前、多摩区役所前、 新百合21ビル前で福祉バスに順次乗車し、総勢42名。高速道路で、目的地をめざしました。
 行程は1日目がアサヒビール神奈川工場見学 ~金時亭(昼食)~宇佐美(みかん狩り)~熱川温泉(熱川シーサイドホテル)宿泊
2日目が、ホテル(8:30)~天城ループ橋~中伊豆~東名沼津IC― 富士IC~日本盲導犬総合センター(見学・昼食)~ 沼津海産物(買物)~沼津IC ―東名川崎IC~そのあと各人の乗車場所で順次下車し、川崎市役所前で19時すぎに解散しました。

<参加者の報告>
 1日目は、少し肌寒い曇りがちの日でしたが、午前中のアサヒビールでは、工場をぐるっと見学した後、ビールの試飲を楽しみました。
 午後のみかん狩りでは、皆「この木のみかんは甘い」とか、「あっちはすっぱい」とか、わいわい言いながら、みかんを食べました。
 ホテルに着いて、5時から宴会を兼ねた食事。バイキングでしたが、なかなかおいしかったです。とくに、スパゲッティが人気でした。
 温泉は、浴室の隣に露天風呂があったので、もちろんそこにも入りました。視力のある人が、「月が出ているよ」と言っていたので、 月を見ながら、お湯につかるなんて、風情があっていいなあと思いました。

 2日目は、暖かく、お天気に恵まれました。
 朝、ホテルを出てから日本盲導犬センターまでは、3時間近くかかりましたが、それだけの価値ある体験をしました。
 センターでは、簡単な説明を聞いた後、昼食・盲導犬体験・デモンストレーションを見学しました。
 盲導犬体験では、希望者9人ほどが、3頭の盲導犬と歩きました。それぞれの犬に訓練師の人がついて、板張りの外廊下を歩きました。
 私も体験しました。
 盲導犬の右側に立って、左手でハーネスを持ちます。盲導犬は歩くのが意外とはやく、訓練士さんが「スロー(slow)」 と言うと、スピードを落としてくれました。訓練師さんに、「盲導犬はグッド(good)と言ってほめてやると喜んで歩きますよ」と、言われて、 「グッド、グッド」とほめると、本当によく歩きます。障害物の前では、少し左向きになって止まるので、「ターン(turn)」と言って 回ってから「ゴー(go)」。段差では、いったん止まってから、ご主人の命令で上り下りします。その時に、犬の上半身が斜めになるので わかるそうです。
 体験者の中には、屋外の砂利道まで行って歩いたという人もいましたし、段差の所を丁寧に練習していた人もいました。
 その後のデモンストレーションでは訓練師の人と、実際に盲導犬を持っている人が(女性でしたが)、それぞれ盲導犬を連れてきて 訓練の実演や盲導犬についてのお話がありました。盲導犬を持っていると、一人でどこへでも安心して行けるとか、 朝早起きして犬の世話をしているとか、そんなお話でした。
 またこのセンターでは、ここでうまれた小犬たちを盲導犬として育成していて、年とってから引退した犬も、引き取ってめんどうを 見ているそうです。小犬たちにはあえませんでしたが、引退犬たちには専用の部屋で会いました。頭をなでてあげると、喜んで尻尾を 振っていました。とてもかわいかったです。
 売店もあって、盲導犬の関連グッズや、犬のぬいぐるみ・ストラップなどが売られていました。
 帰りのバスの中では、しばし、盲導犬の話で盛り上がりました。
 そして、沼津海産物で最後のお土産を買って、帰途に着きました。(T.S.記)

視障協一泊研修旅行の報告(平成22年10月) 終わり