NPO法人 川崎市視覚障害者福祉協会

【視障協の歩み(70年史より)】

創立70周年をお祝いして

川崎市視覚障害者情報文化センターセンター長 杉山雅章
川崎市視覚障害者福祉協会が設立70周年を迎えられますことを、心からお喜び申し上げます。
川崎市視覚障害者福祉協会は、当センターの前身である川崎市盲人図書館設立当初から関わりをもっていただきました。盲人図書館は昭和37年にボランティア団体の強い要望により社会福祉会館
内に川崎市盲人図書室として生まれ、その盲人図書室が昭和49年に新築された福祉センター内に移り、点字図書館としてスタートしました。開設当初は、盲人図書館係5名、盲人指導係5名の職員体制で、単に図書館事業だけでなく、視覚障害者へ白杖や点字の指導を行う訓練事業を併せ持っていました。この訓練事業を市が運営する点字図書館が行うことは当時全国的にも珍しいことで、川崎市視覚障害者福祉協会の後押しによるものと伺っています。現在では利用者のそれぞれの状況に応じて相談・訓練事業を柔軟に対応することができ、それが川崎市の視覚障害者サービスの特徴となっております。日常生活用具給付事業では、視覚障害者用音声読書機が障害程度等級にかかわらず必要な方に提供できる、全国でも川崎市だけの制度となっています。このように川崎市の視覚障害者に対するサービスや制度が充実しているのは、貴協会の活動の成果に他なりません。また、視覚障害者当事者団体として、身上相談、囲碁などの文化活動、卓球などのスポーツ活動、様々な交流会を開催し、幅広く活動されています。視覚障害になったばかりで不安をいっぱい抱えている視覚障害者が、同じ仲間のいる貴協会に所属することによって、勇気付けられ、回復していく方が多数いらっしゃいます。平成26年4月から、川崎市盲人図書館が川崎市視覚障害者情報文化センターとなり、日本点字図書館が指定管理者として運営を行うようになってからも貴協会に引き続きご協力いただいていることは、当センターにとって何より心強いことです。
これまでの川崎市視覚障害者福祉協会の幅広い活動と成果に感謝と敬意を表すとともに、これからの貴協会の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。今後とも、当センターにご協力いただけますよう、どうぞ宜しく御願いします。

創立70周年をお祝いして 終わり